学校給食費の無償化と安全な地元農産物の活用を求める請願について
ちょっと長くなりますが、最後までご覧頂けると嬉しいです。
先日終了した6月議会で、タイトルのとおり請願が約2000筆の署名と一緒に提出されました。この記事をご覧の方の中にも、小学校や各園、友人を通じて署名を書かれた方もいらっしゃると思います。
最終的にまとめられ提出された請願の内容は、
①早急に、小中学校の学校給食費を市の財政負担で無償化してほしい
②地元農産物を活用し、有機食材も取り入れて安心安全な学校給食の提供してほしい
③国に対して、小中学校給食費を無償化するよう働きかけてほしい
全て、とても大切な要望で、特に2点目は、私自身も親として切に願うところですが、今回、議会では非常に、慎重に、議論され不採択となりました。(私も反対の意を表しています。)
以下は、私が反対とした理由です。(※議会としての考えではなく、私が反対した理由です。)
①に関しては、現在の市の財政状況と、近年中にかかるであろう学校教育に関する費用負担を考えると現時点での無償化は厳しいと判断しました。
合志市は、10年更新を迎える空調設備の改修、学校教室数(支援学級含む)不足への対応、市内学校給食施設の一部更新などの費用負担がここ数年で予算化されます。国からの補助金も一部ありますが、多くは市が負担することになります。
合志市では、早急に確実に、対応すべき事項があり、学校給食の無償化の予算を今、市が独自で捻出することは市の財政に大きく影響すると考えています。
周辺市町村の給食無償化が進むと、なぜ?合志市は?という気持ちも、とてもよく分かりますが、市町村単位で学校教育を管理している部分に関しては、それぞれのお財布事情でやりくりしているのが現実です。市町村比較で、合志市の方が充実している点も多くありますが、ここでは割愛します。
②に関しては、現在の地元農産物の活用は67%。これを引き続き、割合を高めることは賛成です。しかし、有機食材を取り入れることは、まずは現在の調理体制等の課題を解決した後、設備や調理体制の構築と同時に進めるべきだと考えています。例えば、有機食材特有の大きさや数に対応できる調理員が配置できるのか、(施設の環境も含め)有機食材のみならず学校給食に使用される食材の管理体制が整っているか、また、有機食材を取り入れた際の地元農産物の使用割合への影響も考慮すべきであり、今、1つ返事で賛成とは言えない状況であると考えました。
しかし、請願という動き、署名活動が決して無駄になったということではなく、③に関しては、今回の請願が、無償化を国に求める後押しになりました。実際に、担当の委員会から「学校給食法の改正を求める意見書」が既に提出されています。
また、議会で今後、予算を伴う様々な議論がされる中で、給食の費用負担や、食材の安全安心の徹底が、優先順位の高い事項であると認識が強まったことなど、影響は確実にあると思います。
以上、私の意思表明と見解も含め、請願に対するご報告でした。
合志市では、給食費の負担が厳しい家庭(一定の基準がある736人)へは既に無償化が実施されています。また、近年の物価高騰に伴い学校給食費の費用が上がっていますが、各家庭への負担とならないよう、物価高騰対応地方創生臨時交付金(各市町村がどう使うか決められます。)を学校給食費として活用することも今回の議会で採択され(私も賛成の意を表明しました。)各家庭への値上がり負担がありません。
詳しい内容は、ぜひこちらのアーカイブをご覧ください。(42分30秒頃からです)
市民を代表して、市議会議員として活動させて頂いていますが、今回の反対は、多くの方の意に反するものであったと考えています。賛否両論があると思っています。ぜひ、ご意見がある方は、問い合わせフォームや、SNSのDMでお聞かせください。全てにすぐに返事ができないかも知れませんが、1ご意見として真摯に受け止め、考え続けたいと思います。